パワーブレンダー工法とは
概要
パワーブレンダー工法は、 セメント系固化材等の改良材を軟弱土に全層鉛直方向に強制的に撹拌混合し、連続して安定した改良体の造成を可能とする地盤改良工法です。
位置付け
クラス別の施工範囲と改良機との位置関係
工法の原理
バックホウ0.8m3~1.9m3(ツーピースブーム)クラスを改造したベースマシンに、 正・逆対称形状のトレンチャ式撹拌翼を装備し、 トレンチャ先端部の吐出口より改良材スラリーを噴射しながら全層鉛直方向に原位置土と撹拌混合し、 連続的に水平移動させることにより多層地盤で有っても連続かつ均質な改良体を造成する工法です。
互層地盤でも連続かつ均質な改良体の造成が可能
噴射状況
撹拌翼
特徴
- 改良深度は概ね13mまでが可能
- 高品質で低コストの改良が可能
- 機動性に優れ、効率的な施工が可能
- 低変位で構造物等の近接した施工が可能
- 信頼度の高い施工管理が可能
- 施工中の騒音・振動が低い
1.9m3(ツーピースブーム)クラスのベースマシンと改良深度別に改良土の望ましい流動性を定め、 施工中のトレンチャの負荷抵抗を低減することによって概ね13mまでの改良深度を可能とした。
互層地盤においても全層鉛直撹拌により、改良体の均質化が図れ、強度のバラツキの少ない高品質な改良が可能。 また、施工効率が高く工期短縮が図れ、改良材の添加量も経済的な設定ができ低コストに施工が可能。
改良型バックホウをベースマシンとしており、安全性に優れ、施工エリアが狭い・上空制限・施工基面と改良基面に段差があるなどの現場、超軟弱地盤、 傾斜地等にも対応可能。
全層鉛直撹拌混合のため、改良材吐出圧が上部に解放されるため、周辺への影響が少なく近接施工の適応性がある。
施工管理装置により、改良深度、チェーン速度等を運転席にてリアルタイムにモニタリングでき、水平位置のナビゲーションを行う事も可能で信頼度の高い施工管理が可能。
パワーブレンダー工法のベースマシンは、低騒音型・低振動型建設機械に指定されたバックホウを改良しているため、 低騒音型バックホウと同程度となる。
適用例
本設利用:盛土や擁壁等種々の構造物及びその基礎地盤の安定、液状化対策等
擁壁等の基礎
建築基礎の改良
格子式の改良
盛土のすべり破壊防止
盛土の安定対策
遮水壁
土留め壁
土留め壁(芯材利用)
仮設利用:仮設土留め、トラフィカビリティの確保、仮設道路等